[山形vs山口] 修正力と決定力

今季2回目の5連戦は、天皇杯も含め東日本アウェイへの移動が中2日で詰め込まれた初夏の過酷な死のロード。そして選手からは新型コロナウィルス感染者がぽろぽろと続出。
そんな厳しい状況の真っ只中、J2第18節の山形戦に行ってきました。

【公式】山形vs山口の試合結果・データ(明治安田生命J2リーグ:2022年5月25日):Jリーグ.jp

個人的には山形の遠征は今回が3度目、過去2回はいずれもウノゼロで勝利していますが、今回も固くロースコアな試合になることは用意に想像ができます。

[山形vs山口] 花咲レノ丸が山形に上陸

水曜日ナイトゲームなので休みをとったといのにのんびり移動したため意外と時間もなくw バタバタとスタグルをかきこんでスタジアムへ。

試合の結果は、残念ながら序盤に軽めなセットプレー守備で失点し、そのままウノゼロ敗北でした。
得点経過自体は塩辛いものですが、レノファからみても良いところもたくさんあった試合でした。

試合の入りは山口としては最悪で、失点シーンだけでなく、山形の二列目からの裏の縦パス・そして元レノファ加藤大樹をはじめとした前線の選手の裏抜けに全く対応できておらず抜けられ放題でした。これは一体何失点するだろうかと不安が募るばかり。
しかし前半途中ぐらいからこの二列目からのパスを寸断することができるようになり、また最終ラインも集中した意思疎通で山形の裏抜けに対してオフサイドをとりまくるようになりました。この状況はその後試合最終盤オープンな展開になるまで続いていた印象です。
そもそも入りが悪いことは差し引いて考える必要はありつつ、この試合中の、しかも前半途中での修正力には眼を見張るものがありました。

ある程度山口の試合にしてからはゴール前をコンビネーションで崩すシーンも多くありましたが、決定力に欠いて無得点。
先制した山形にとってはある程度切り替えてしっかり固めていたという理由もありそうです。
それだけに、0-0で後半に入りたかったところでした。。。

 

この試合は、生駒仁選手にとっては久しぶりのスタメン出場、しかもレノファでは初のサイドバックでピッチに立ちました。彼のプレーは皆さん高評価しているようですが、自分も試合を見ていて彼の動きのキレが素晴らしく、攻撃時にとてもいいプレーをしまくっていた印象があります。

田中渉選手はターンオーバーで後半からの出場でしたが、やはり彼の身のこなし、身体能力は凄い。

佐藤健太郎選手は古巣対決。
レノファではDMFやアンカーでの起用が多かった佐藤健太郎選手ですが、名塚体制では1列前で出る機会も増えています。
アンカーでは非常にリスクの少ないシンプルなプレーをしますが、今のポジションではドリブル突破やクロス、守備ではプレスに行くこともあります。
特にヌルっと抜き去るドリブルを実は持っているので、それを見られる機会があるのは結構楽しい。

そんな「1列前の佐藤健太郎選手」の魅力に気づいたのは昨年末の大宮戦でした。
レノファでは2番目に在籍が長い選手達のうちの1人となりましたが、やはりそういった器用さと、それが器用貧乏になるのではなく器用さをうまく使い分けられることが重宝される理由でしょうか。

[大宮vs山口] 恩返し

山形のコーチを務める渡邉晋氏は2021シーズン途中までレノファの監督を努められました。
レノファサポの彼に対する感情は非常に大きく割れているようです。
個人的には、今でも「立ち位置を大事にするチーム」と評されるように戦術的な残り香があること、2021シーズンに連れてきた選手たちが今も主力中の主力を張っていたりするなど、遺したものは小さくなく基本的には感謝していて、またナベ監督との時間は無駄ではなかったと思っています。
本当は上野時代・霜田時代と並ぶような「渡邉時代」と言われるような長期政権になると思っていたしなってほしかったなか、身の丈に合わない過大な目標と現実の結果との間で真面目人間の極みのようなナベ監督が必要以上に苦しみ過ぎた……というふうに捉えています。あのタイミングで辞める必要はなかったというだけ。

……ともあれ、議論を呼ぶ辞め方とあって選手たちは渡邉晋氏とどのように接することができるのだろうか、遺恨を遺してはいないだろうか……というのが個人的な関心でしたが、多くの選手達が笑顔で挨拶に行っている様子が見られました。よかった。


 

入りの悪さを修正して以降、試合を概ね支配したにも関わらず1点も取れずにスミイチの敗戦ということで、言いたくなることはたくさんありますが、、、
それでもケガ人とコロナ禍でチーム状態が悪い中、もがきながらもあちらこちらから光の筋は見える状態です。
この連戦は若干トンネルに入っていて、混戦J2のダンゴ集団の中で一人負けの様相を呈していますが、もうちょっと我慢をしながら付き合っていけば抜け出せると期待してもよさそうです。


 

 

ここからは全て写真です。
スクロールせずにすべての写真を観られるこちらのギャラリーもどうぞ。

DSC00738

Image 48 of 73