[仙台vs山口] ここから何を学ぶか

開幕から得点不足はあるものの持ち味を存分に出した試合を続けるレノファ山口、上昇気流に乗ろうともがくなか迎えたJ2第9節ベガルタ仙台戦は、自分たちの真の立ち位置を思い知らされる、教訓に満ちた敗戦となりました。
これまで信じていた強みは封じられ、局面での質の差で圧倒される……上を目指すならまだまだ全てが甘い、そんな現実を突きつけられたのが第9節であったことは救いかもしれません。我々はここから何を学びいかに乗り越えるか。レノファ山口の成長に期待です。

【公式】仙台vs山口の試合結果・データ(明治安田生命J2リーグ:2022年4月10日):Jリーグ.jp


2022年のJ2の試合で一番楽しみにしていたアウェイ仙台戦。最高の街、最高のスタジアムに最高のサポーター。そして暑くも寒くもない最高の季節。2022年3月の福島県沖地震の影響による新幹線の運休も何のその。

 

スタジアムにたどり着いてまずやることは恒例の#レノ丸映え。桜の満開を迎えた杜の都、映える場所がたくさんあって撮りがいバッチリ。ところで最近レノ丸映えの人として認識されつつあるのか……レノ丸を手に映えスポットを探していると声をかけられる機会も………こう見えても遠征は基本お忍びです……

エスパルスサポーターでもある自分にとっては、平岡康裕選手と渡部博文選手という両キャプテンもまたとてもエモいものでした。ベガッ太の圧もすごい。

試合を通じて抑えられたレノファの強み──その最たるものは左サイドの橋本選手・沼田選手のラインでした。特に仙台の名倉選手の圧倒的に落ち着いた守備が橋本健人選手の突破を許さず、前進することも中に切り込むこともままならない状況でした。
普段は橋本・沼田両選手に加えて田中渉選手が流動的に絡んで相手を幻惑することで左サイドを支配していますが、仙台からレンタル移籍中の田中渉選手を欠いた影響も否めないでしょうか。

左サイドのみならず、ピッチ全体を通して局面局面の守備の速さと強さには圧倒的な差を感じました。
前から闇雲にストーミングを仕掛けられるわけではないのですが、ボールが入った瞬間の寄せの質はJ1ではこのぐらいできて当然、また凌げて当然なのだと思い知らされます。

 

 
今季ここまでのJ2ではまだ窒息させられるような強度の守備をあまり経験してこなかった(それだけレノファのボール保持の安定性が高かった)のですが、仙台のメリハリの効いた守備を前にしてすっかり鳴りを潜めてしまいました。

前半の早い時間に相手に退場選手が出て以降はかなりボール保持ができ、押し込む機会も増えます。それでもやはり仙台のメリハリある守備を前に、「1人減ってようやく互角」といった展開が精一杯でした。
相手ブロック前での保持はでき、またサイドを突破することはできるのですが、クロスに合わせる、あるいは中央を崩してシュートまで持っていくということはままならず。レノファのFW事情の厳しさ、ひいては全体的な得点意識の課題がよりあからさまに浮き彫りとなるような状況でした。

そんな中でセットプレーの流れから生まれた我らがエース岸田選手の得点で一矢報います。

 
ここ数試合、出場機会を掴み気迫のこもったプレーを見せてくれている岸田選手。レノファをこの舞台まで連れてきた立役者が、CFの選手の相次ぐ怪我でFW事情の苦しいレノファを再び救ってくれることを期待せずにはいられません。

 

 

この試合は、上手く行った・行かなかった…とか、ハマった・ハマらなかった…といった小手先のものではない根本的な差を感じるものとなりました。
このことは、DAZNのインタビューでも名塚監督が開口一番「全てにおいて上回られた」と言っているように、チームにしっかり共通認識となっていると思います。ここから戦術云々以前にまず自分たちの基準をどれだけ引き上げそれにアプローチしていけるか、それができるようなチームであれば、2022シーズンはまだたっぷり時間が残っています。

 

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