[清水vsC大阪] 最終節・西澤祭り

前回IAIスタジアム日本平にやってきたのは、2020年のシーズン最終盤のセレッソ大阪戦でした。ヘナト選手のスーパーゴール、そしてキレッキレの坂元達裕選手が強烈に印象に残っています。

J1第27節 清水vsC大阪 積み上げは裏切らない

それからちょうど1年、奇しくも同じセレッソ大阪との試合でIAIスタジアム日本平に訪れることができました。
2021年J1リーグ第38節、シーズン最終戦となる清水エスパルスvsセレッソ大阪戦です。

【公式】清水vsC大阪の試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2021年12月4日):Jリーグ.jp

 

後援会先行販売を逃してしまい良い席が取れなかったため、初めてアウェイゴール裏の下の1F自由席での観戦でした。
両チームのサポーターが入場を許されたエリアながら、実際のところ周りはセレッソサポーターばかり、というかセレ女にぐるっと取り囲まれていました。熱心な若い女性サポーターがたくさんいるのは凄いことです。

ホームなのにアウェイを感じましたが、目の前のアウェイ選手ウォームアップエリアにはエスパルスでもプレーした高木俊幸選手、悪くはありませんw

いつもは入ることのないスタンドから見ることのない景色を楽しむことができました。

東スタンド2Fからのパノラマ写真。青空と太陽の下、緑色の芝がとてもきれいです。

こちらのスタンドの裏手からは清水港の無効に富士山から駿河湾そして伊豆半島がよく見えました。まるで葛飾北斎の絵画のような景色が一望でき、とてもきれいでした。こちらのパノラマ写真、元画像は1億画素を超えています。

ただサッカーの写真を撮るには西向きと逆光状態ゆえに難しさがあります。そこは現像の調整で頑張るのみ。

 

先制を許しながら逆転勝利するとともに自力でのJ1残留、そして3連勝フィニッシュを決めたこの試合は、西澤健太祭りの様相を呈したとても熱いものになりました。
記録としては1ゴール1アシストですが、ポスト直撃のミドルシュート、そして数々のコーナーキック・直接狙える位置からのフリーキック、右足左足と変幻自在に蹴り分けるなど、キック精度が最大の武器の西澤健太選手の本領が発揮されまくっていました。

2020シーズンにJ1アシスト王争いを繰り広げるなど(結果的に2位でした)J1屈指のチャンスメーカーとしての全試合出場しながら、今季2021シーズンには準主力という出場状況で悔しい思いをしていたと思います。

今季主力として出場を続けた鈴木唯人選手も、この試合では持ち味の高速ドリブルを幾度も発揮していました。
今季のエスパルスは全体的に攻撃のときにかける人数が圧倒的に不足しており、また決め事が多いのか個々人の能力を活かしきれないまま単発攻撃が終わってしまうという状況が長く続きました。鈴木唯人選手もそんな中で本来の持ち味をなかなか見ることができず、忸怩たる思いを持って彼のプレーを見ていたのですが、平岡体制になって以降、そしてこの試合では自分の力でゴリゴリとゴールに迫っていくあのドリブルを何度も見ることができました。

DAZNのやべっちスタジアムの企画の中でワッキーさん・平畠啓史さん・近藤岳登さんも鈴木唯人選手については自由にやらせても良いんじゃないかということをおっしゃっていました。今年のプレーを見てきてまさに同じことを思っていたので、よくぞ言ってくれたという印象です。


 

鈴木唯人選手の使い方に限らずですが、個人の能力を適切な場所と適切なタイミングで発揮できるようにするための適切な状況を整備するのが戦術論なのではという気がするので、今いる選手の能力をむしろ抑えつけてしまうような戦術であればそもそもチームに合っていないのではないだろうか、という懸念があります。
もちろん、ロティーナ前監督の方法論をより十分に咀嚼することができていれば、より高い次元でそういった個人の能力を適切に発揮するための適切な状況づくりというものが可能になったのだろうと思いますが、少しクラブとしていろいろな判断が拙速に過ぎたのかなという気もしています。
(全く同じことが2021年のJ2山口にも言えて、やろうとしたことも苦しみ方も方向転換の時期もその方向もあまりに同じ過ぎてキモチワルイぐらいです……。ただ山口は個人の能力を発揮できればリーグ内で勝っていける……という力関係では無いので、それが十分できるリソースが揃っているエスパルスとは少し違いますが)

12月19日時点になっても恐ろしいほどエスパルスの編成状況は公式発表どころか漏れ伝えられる噂さえありませんが(監督が誰になるかさえも)、来季はどのような方向性でいくのでしょうか。

 

シーズン最終戦のセレモニーでは、キャプテンの権田修一選手のスピーチがとても話題になりました。
試合に出られなくてもチームに貢献する選手たちの名前を挙げて拍手を求めるという、これは本当にチームのことをよく見て考えている選手でなければできることではありません。
アウェイの地で敗戦したあとにスタンドのサポーターと1人で対話をするという出来事もありました。
精神的支柱という漠然とした表現はよくありますが、それがどういうことかサポーターにとってもよく分かるシーズンになったと思います。

 

オレンジウェーブを見ることができたのも1年ぶり。

そして勝利で締めくくることができたので、王者の旗のあとには花火。
このときはもうバス待機列にいたので、逆に富士山をバックにして撮ることができました。
花火を撮るのはものすごく久しぶりでまた三脚もなかったので、撮れた写真はこのぐらいが限度ではありましたが、夕暮れ時とあってちょうど花火の閃光と背景の富士山がともによく見える状況でとても良かったです。



ここからは全て写真のみです。
画面をスクロールせずに全写真を見られるこちらのスライドショーもどうぞ。

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