[横浜FMvs清水] 北川航也の魂を継ぐ者

北川航也は世界に飛び出しました。
あまり自分を表現するのが上手な方でない、試合の中で気持ちをコントロールするのが少しだけ不得意な、しかしチームのことを何より大切に思い、抜群の抜け出し・DFを置き去りにするスピード・精度と思い切りのよさを兼ね備えたシュート力をもつ、そんな北川航也が清水を旅立って最初の試合。
彼の清水魂を継ぐ者は誰か、それをこの目で見るためにJ1第21節 横浜FMvs清水、猛暑の日産スタジアムにやってきました。

エスパルスのチアリーディンググループ・オレンジウェーブの皆さんも来てらっしゃいました。
隣県とはいえ、アウェイまで来てホームチームのチアリーダーとのコラボができるって、Jリーグはいいですね!

この方はおそらくキャプテンの亜衣さんではないかと思うのですが、詳しい人教えて下さい。

ダンスリーダーの綾乃さん

2019新メンバーの美優さん

日産スタジアムにやってきた清水サポの総数は3800人!!

守護神六反がオーバートレーニングということで長期離脱になったので、ベテラン西部が最後尾で奮闘。

オレンジウェーブに加えてパルちゃんもはるばる日産まで来てくれました!
しかも清水港開校記念ユニ!

パルちゃんが最後にハイタッチしたのは、この中断期間中に加入が発表され即スタメンで清水デビューとなった吉本一謙選手。

松田直樹選手の命日を控えていたため、マリノスゴール裏には手書きの横断幕。

ピッチ練習中に容赦ない水撒きワロタ。

トリコロールギャラクシー。

そしてエスパルスサポはトリコロールギャラクシーに乗っかり、オレンジサイリウム!!
去年は単にサポ全員でサイリウムを振っていただけでしたが、今年はなんとレオレオ。
相手の企画に乗っかって自分たちも見ている人も楽しませるノリはほんとイイですね。


4-4-2を基本フォーメーションとする清水にあってFWの北川選手が抜けたため、ドウグラス選手のペアとなったのは河井陽介選手。
ドグと北川で得点量産していたときも、ドグが粘ったりおさめたりしたところを北川が仕留めるという1つのパターンがあったため、リアクションというか読みの鋭さ・嗅覚などに優れる河井が入るのは納得感がある。

マリノスゴール裏はびっしりです。
日産スタジアムのゴール裏(1F)はおよそ7000人収容だそうですので、日本平2Fの倍ぐらい。びっしり埋まると壮観。

ハーフタイムはエスパルスのチアリーディンググループ・オレンジウェーブとマリノスのトリコロールマーメイズとのコラボで、MINMIさんのスタジアムライブ。
エスパルスのチャントでもおなじみのシャナナを歌ってくれたのもあって、清水ゴール裏もノリノリ。

後半開始前の円陣。
電光掲示板広告はジヤトコ。ジヤトコは静岡の会社なんですが日産系列ということでマリノスのスポンサーなんですよね(´・ω・`)
って毎年言ってる気がする。

後半早々に試合が動きます。
カウンターからオフサイドラインとの完璧な駆け引きによって抜け出した西澤健太選手がサイドから絞り、右足を振り抜く!

シュートはファー側ということで、ニアを塞いでいたGK朴選手も触るのが精一杯。
ファー側のスペースにはドウグラス選手もスピードで勝りほぼフリーで詰めていたため、朴選手はニアへのシュート・ファーへのシュート・ドウグラスへの速いクロスの3つの選択肢に襲われることになったのもあって、しっかりとセーブできなかったのでしょう。手はしっかりと触っていただけに、悔しそうでした。

西澤選手は胸ほどの高さのある電光掲示板を身軽に飛び越えて…

清水ゴール裏にむかって吠えてくれました!

エンブレムに手を当ててみせる熱い男。
清水で育って清水に帰ってきたこの人は、魂を揺さぶるような数々の決勝ゴールを決めてくれます。

ドウグラス選手の推進力は、スピードのあるマリノスの選手達をもってしても脅威でした。
ドリブルからシュートまで持ち込んだシーン。挟まれてもシュートに持っていくパワーとスピード。

中村慶太選手は左サイド松原からの大きなクロスに飛び込み強烈なヘディングシュートを放つも、惜しくもゴールならず。

後半の終盤には、鄭大世選手がスタンバイ。
マリノスのGK朴選手とは朝鮮大学校の遠い先輩後輩の関係にあたることもあって(そして朴の守備範囲がめちゃくちゃ広くピッチ中央近くまで行くこともあったためw)、プレーが切れた間にこのようなシーンもありました。いいシーンだ。
鄭大世選手のプレーが見たかった。チームに良いエネルギーを与えられる選手のうちの一人。

試合は1-0のウノゼロで終了!
エスパルスの無失点試合は第8節のセレッソ大阪戦(1-0)以来の3ヶ月半ぶりだそうです……。

戦闘はキャプテン竹内。彼のパフォーマンスがそのまま清水の安定感に直結しますね…。

嬉しそうなドウグラス!
自身のパフォーマンスはもちろん、味方のゴール・チームの勝利を何よりも喜びそれをサポーターと分かち合おうとする姿勢、そして北川航也選手との熱いエピソードの数々など、これほど素晴らしい選手がいるのはクラブにとって大きな財産だと思います。
ドウグラス選手も西澤選手も、久米GMが連れてきた選手です。人を見る目っていうのはやっぱりあるんだなぁ。

加入即スタメン出場した吉本選手は、コールに対して本当に嬉しそう。
CBなのでスタメンフル出場には慣れてるはずですが、さすがに緊張したとのことで90分もたなかったそう。
すぐにコンディションを上げてくれることでしょう。

早くJリーグ初出場が見たい、高木和徹選手。
大久保択生選手は加入しましたが、六反選手がおそらく長引くので、3人で激しいスタメン争いを繰り広げてほしい!

この試合のヒーロー西澤選手はDAZNでインタビュー。

勝ちロコ後のゴール裏の盛り上がりの様子です。
北川航也選手のチャントを歌い、オーストリアに旅立った彼にエールを送りました。

最後は、スタジアムから出る際のオレンジウェーブの皆さんとのハイタッチ。
オレンジウェーブがいたり、パルちゃんがいたり、日本平のゴール裏キャパよりも多い3800人ものエスパサポがいたり、まるでホームで勝ったみたいでいいですね!

夜の日産スタジアム。


後ろから見ていて特に印象的だったのは、まずは中川・マルコスジュニオールの凄まじいスピード・スプリントの脅威でした。正直吉本・二見のCBコンビは何度か捕まえきれずに抜け出されたりもしたけど、バー直撃などもありつつもなんとか事なきを得られたなという印象です。
全般的には予想通り完全にマリノスがボールを保持するも、清水がそれに踊らされたり焦ったりする様子もなくて、終盤のセットプレーの嵐にも集中して全て跳ね返すことができたのは大きく、吉本選手の加入によるものだとしたらこれは非常に大きな収穫になりそうです。
そしてドウグラス選手の個の突破力、特に強引にCBの間に割って入ることもできてしまうところ、両足で強烈なシュートが打てるところはJリーグのレベルではない感があります。

最後に語らないわけにはいかないのが西澤健太選手の活躍。
この試合のゴールは、欧州に旅立つ北川航也の魂を確かに受け取った、清水のことは任せろという決意が見えるものでした。
ユース同級生の北川とまたエスパルスのトップチームで一緒に戦うことを目指してきた選手が、おそらくその目線をよりチームやクラブや街そのものにまで拡げた瞬間を見たような気がします。
チームを勝たせるという経験を1年目から何度も積んでいる西澤選手には、まだまだ化けてくれるという期待感が膨らみます。