ついにJ1に歴史あるダービーが戻ってきました。
51回目の静岡ダービーとなる、2022年J1第2節 ジュビロ磐田vs清水エスパルス。自身にとっては3年ぶり3回目のダービー参戦、エコパに来るのは4年ぶり3回目。
【公式】磐田vs清水の試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2022年2月26日):Jリーグ.jp
エコパ開催としては多い方ではありませんが、コロナ禍ながらほぼ上限いっぱいの2万人弱が集まるスタジアムへの道中は久々の高揚感がありましたね。
アイスタやヤマハスタジアムと違って敷地が広い。
アウェイ戦で清水サポーターの入場可能エリアはゴール裏スタンドとその隣のメインスタンドの一部のみ。それだけに端っこの上の方の席までいっぱいに詰まっていて、とても良い雰囲気でした。
試合は、前線の選手同士がポジションを目まぐるしく変えながらコンビネーションで崩そうという磐田と、縦に速い攻撃でひと刺しを狙う清水といった構図から始まりました。
磐田の攻撃は元清水の金子翔太選手などが絡み、ハーフレーンと大外のレーンとで選手が入れ代わり立ち代わりしながら前に進み最後はその裏深くからクロスを上げるようなシーンが目立ちました。また出足鋭く清水のパスをカットするシーンも多く見られました。
清水は奪ってからの前への勢いがあり、また神谷優太選手や白崎凌兵選手の技術とアイデアあふれるプレーが光りました。先制点もそんな前への勢いから鈴木唯人選手。
鈴木唯人選手の印象は、1年目は縦にはまだ行けない、2年目は縦に行けるようになったがシュートの意識と精度はまだ足りない、そして3年目の今季はどうなるか…と思っていたのですが、ここまでは結果が示しています。今のところ今季2得点ともカウンター1本からですが、独力での突破からゴールまでというシーンを今季は見てみたいところ。
磐田に追いつかれた後の決勝点は中山克広選手のカットインから。左サイドで持ち上がった瞬間に「仕掛けろ!自分で行けーー!!」と思っていると本当に仕掛けてシュート。西澤健太選手を彷彿とさせるような弾道でファーにぶち込んで見せました。
原輝綺選手のところは、前節開幕の札幌戦でのアシストだけでなく他にも決定機を創出するなど攻撃の起点となっていた分析があったからか、磐田の大森晃太郎選手を中心にかなり激しく潰しに行っていた印象。今回の試合は清水の左側からの攻撃がやや主体だったか、原輝綺選手からの決定的なチャンスはあまり出させてもらえなかった様子でした。ここで圧倒的な能力を見せて、代表まで絡んでほしい選手です。
清水の2点目の後には立て続けに2枚のレッドカード。
自分の現地観戦の試合で相手が退場2人というのは経験がありません。1点リードの状態なので清水にとっては俄然有利にはなりますが、しかしこのダービーという試合をこういう勝ち方したいわけじゃない…という思いも拭えません。
そして清水も清水で、AT含めて約20分で相手が9人の状態で攻守の意思統一がいまいちだったのか、1点も取れなかったことや磐田の捨て身の攻撃をやや受けてしまったように感じた点もちょっと課題でしょうか。
ここのところ毎年得失点差まで気になるシーズンを送っているので、その点でも点差を+1でも広げて終えたかった気持ちです。
滝裕太選手・栗原イブラヒムジュニア選手や高橋大悟選手など期待の若手FW陣も続々と投入。
彼らにも何度か決定機がありましたが、これを決めきってほしかったし、チームとしてもこの好機に彼らに決めきらせてほしかった。
滝裕太選手は途中投入からすぐに途中交代となりましたが、負傷かコンディションの問題でしょうか。交代後の様子を見ていると不満を見せるような表情はなかったので戦術的な問題ではおそらく無いと思いますが……いずれにしても大事に至らないことを願います。
ともあれ、ぼくにとっては静岡ダービー3試合目の生観戦にして初めての勝利。
選手たちもやりきった表情です。
鈴木唯人選手の風格はもはや高卒3年目の20歳のそれではないですね。
チームを引っ張る存在としての自覚と責任を背負っているのがよくわかります。もちろん、この背番号を彼が選んだ時点でわかっていたことですが。
そして磐田の選手として静岡ダービーに臨んだ金子翔太選手の涙も心に残りました。
挨拶に来た際に一部のエスパルスゴール裏の方がしていたブーイングに賛否があるようですが、ぼくはあれはお互いわかっていてやった愛と餞別をこめたブーイングだったと思っています。
※なおコロナ禍でのブーイングが許されないことという議論は別にあり、それを否定するものではありません。
さいごに青空に映えるエコパ。サックスブルー……とは言えませんが深い青色。
次節は日産スタジアムでの横浜FM戦。川崎に大勝したり柏に大敗したりとやや不安定な感もある横浜ですが、惜しむらくはマリノスキラー西澤健太を怪我で欠く中、どのような試合を見せるか。楽しみです。
ここからは全て写真です。
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